戸建ハンター☆千里乃日記 第22話 民泊はオワコンか?

先ずは民泊について書いていきましょう。

関西地区の民泊はインバウンドの活況もあり、この10年の間で民泊を運営する施設が増えました。
コロナ前の中古戸建市場の状況を振り返ってみると中古戸建は民泊を運営する為の投資先として需要がありました。
大阪都市部にある長屋とか都会の片隅にひっそりと建っていた古民家が購入対象となっていたのを思い出します。
それらの中には接道していない再建築不可の物件も高値で取引されていました。
都市部にある古民家は異常なほど価値が上がり、一般の方のみならず多少お金を持っている人でさえ、購入ができない金額に跳ね上がりました。
コロナ前はオリンピックの開催を控えていて、インバウンド効果も相まって民泊物件への需要が盛り上がりを見せていました。
民泊への世間の関心は一連のかぼちゃの馬車の件で一般の方にも知られることとなりました。

では大阪市内や京都市内にある古民家の価格を異常なまでに押し上げた要因はなんだったのでしょうか。

それは日本人だけでなく、海外からの投資が不動産価格を押し上げたと言う事実があります。
そのことで不動産価格は上昇し、投資回収を図るため宿泊料金が上がる一連の流れが出来上がりました。
このような流れを作り出した要因は海外の投資家向けに高利回りを謳う必要があった為、売り手が宿泊料金を高めに
調整したものと予想できます。


その売り手側によって描かれた宿泊料金は海外の投資家にとって適正だと考えられていました。
それは日本人の価値感と海外投資家の価値感に大きな格差があり、海外の投資家の金銭感覚がまひしているように思えました。

今日ではコロナの影響でインバウンドによる宿泊施設を利用する旅行者が激減し、長期間その影響が続いています。
結果、都市部の民泊は長期休業をしているところが多くあります。
中には民泊を撤退する海外の事業者も増えています。
現在、売り出し物件が出たとしても買い手がつきにくい状況が続いています。
それは売却価格があまりにも高すぎるからです。

今後、このままインバウンド需要が停滞し続けるのでしょうか?
その考えには否定的です。いつの日か海外からの観光客が日本に戻ると予想してます。
しかし、一旦高くなった都市部の民泊物件が流通することが難しく、すでに採算があわない物件になっています。
このまま民泊事業自体が衰退するのかというとそうもならないと考えています。
民泊は投資目的としての人気があった時代から文化交流を重視したものに舵を切っていくでしょう。
都市部の民泊物件は事業転換であったり、そのまま事業継承する物件もあるでしょう。
しかし、前にも記述しましたが投機目的とし、価格が上昇した物件に買い手が付くかは疑問です。
そこに日本の事業者が参入することも考えられないでしょう。

ならばこれから参入しようと考える方は民泊を事業化するための箱をどこに構えて運営することがよいのでしょうか?
それは都市部でなく観光と密接した田舎、地方に向かうのではないかと考えています。
コロナの影響で海外旅行は制限され、Go to travelによって多くの方が国内旅行に出かけました。
私もその一人です。
改めて地方の良さを知り、いままで知らなかった土地を旅行したいと思いました。
そのような考えを持つ人は私だけでないと思います。
田舎を満喫できるところに民泊を運営すれば充分勝機があると思います。

もし運営者が安定した集客を望むなら、お客さんの趣味嗜好に合わせたプロデュースも必要になるかもしれません。
それはバイクツーリスト向けであったり、ロードバイクの趣味を持った方向けであったり、登山を好まれる方、
写真撮影用に場所を提供したり、農園の体験がセットになっていたり、色んな提案が思い当たります。
趣味で訪れる方を取り込むことができれば宿泊した方がSNSを使って広めてくれるでしょう。
共通の趣味を持った仲間と同じ民泊に訪れたり、SNSを見ていいなと思った方が訪れることも考えられます。
当然ですが宿泊環境を整えなければリピーターも新規に宿泊される方も増えることはないでしょう。

民泊=投資ではなく、民泊=文化交流が主流となり、その地域に宿泊する方が観光に訪れて、地域経済の助けになるでしょう。
ただし、民泊は地域に一つとかでなく、地域にある空き家を利用し可能な限り多くの民泊が出来たほうがよいと考えます。
そうなるといろんなコンセプトの民泊ができ、また民泊同士の交流であったり、
グループを創ることによって戦略的に地域を活性することができれば面白いと思います。

地域にある民泊は一過性の投機ビジネスでなく、地域と繋がりその良さを宿泊した方に発信してもらうための
サテライト基地として役割ができ、地域に貢献できる存在になれば多くの方がサポーターになってくれるでしょう。

今後、インバウンドが復活したならば日本に来る海外の方は日本に来るのが2度目、3度目の人も増えてくるでしょう。
その時に都市部ではなく、地方に行き新たな発見を求めて旅をするツーリストも増えるでしょう。
そのような海外からのお客様を取り込むことのできる提案ができれば民泊と地域の存在を世界に発信できるチャンスが
産まれてくるはずです。

地方には格安の物件があり、リスクが少なく民泊事業に参入できます。
だからこそ多くの方にチャンスがあると考えています。

最後までお読みいただき、有難うございました。ブログを通じて有益な情報を発信致します。

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